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2014.06.16

【定年起業への挑戦】青果卸を営みながらネイルサロン開業 夫が経営するうどん店の手伝いも

 川北操さん(59)は、東京・銀座でご主人が営む青果卸をずっと一緒にやってきました。ただ、家業とは別に、いつか自分で事業をやりたいという気持ちを抱いていました。そして、家業を息子さんたちにある程度まかせられるようになった6年前、念願だったネイルサロンを起業することを決意したのです。

 株式会社ギンネイルを設立し、家業の青果卸会社の2階に『Ginnnail』というサロンをオープンしました。

 「私自身は施術には関わらず、ネイリストの1級資格を持つスタッフにおまかせして、主に経営を見ています。それでも最初、ネイリストの検定を取りに行ったのですが、みなさん若くって、私が最高齢だったんですよ」(川北さん)

 わたし(片桐)は、自分が起業したころに川北さんと知り合い、それからずっと応援していただいています。わたしも、助成金の申請などをお手伝いしたりして、よいお付き合いをさせていただいています。

 いずれご紹介しますが、実は川北さんのご主人も奥さんを追いかけるように、うどん屋さんの事業を始めました。川北さんは、そのうどん屋さんのお手伝いもしています。朝は家業の青果卸、昼はうどん屋さん、夜はネイルサロン。しかも、その間にきっちりと家事もこなすスーパーウーマンです。

 「家事もちゃんとやらないと気がすまないんですよ。大変ですね、と言われますが、私は現場に立ってお客さまとお話しするのが好きなんです。もちろん、お客さまからのクレームなど、つらいこともいろいろありましたが、ネイリストたちも育ってくれましたし、やってよかったと心から思っています。そして何より、こうして仕事を通じて友達が増えたことがうれしいんです」

 そんな川北さんの人柄もあり、隠れ家のような銀座のネイルサロンにはお客さんが絶えません。 (取材・構成:藤木俊明)