2021.04.08
本連載は今回でいったん区切りを迎える。これまでシニア起業家や専門家に聞いた話を振り返り、印象に残った言葉をいくつか紹介したい。 『自立と自律』 これは、大手企業を早期退職した上水樽文明さんの言葉。自立して多くの人が感じるのは自由。自分のスケジュールを会社に決められるのではなく、自ら決められるのはうれしいことだ。しかしそれ...
2021.04.01
今後、会社員の働く環境は大きく変化する。4月より施行の「高年齢者雇用安定法の改正」やジョブ型雇用の広がり、そして何より見通せないコロナ禍による景気への影響だ。シニア世代に突入する会社員は自身の人生デザインを再設計する必要に迫られる。その有力な選択肢として「定年起業」を検討する人も多いが、コロナ禍ではなかなか踏み切れないという...
2021.03.25
「FIRE(FinancialIndependence,RetireEarly)」という言葉が注目されている。かんたんに言えば「経済的に自立して早期リタイアするライフスタイル」だ。 早期リタイアというと「大金をつかんで引退して悠々自適」というイメージを持つ読者も多いだろうが、そうではない。大ざっぱに説明すると、生活に必要な...
2021.03.18
これから東京都で起業を考えている読者に耳寄りな情報だ。 東京都および公益財団法人東京都中小企業振興公社は、4月15日より令和3年度第1回創業助成事業の募集を開始する。大ざっぱにまとめると、創業初期に必要な経費(賃貸料、広告費、従業員人件費など)の3分の2まで、300万円を上限として助成される。助成金であるから返済の必要はな...
2021.03.11
本連載でも取り上げたが、この4月より「改正高年齢者雇用安定法(70歳就業機会確保法)」が施行される。大まかにおさらいすると、従業員の定年を70歳まで引き上げるか定年制自体を廃止すること、または業務委託契約、社会貢献事業への従事など、従業員が70歳まで働くための選択の幅を広げることを事業主に求めるものだ。努力義務の段階だが、事...
2021.03.04
造型工房キトラ代表・造型師の岡健之(おか・たけし)さん(59)は54歳で働いていた会社を早期退職、造型師として独立した。好きなことを仕事にできた岡さんに、独立の経緯を伺った。 そもそものきっかけは息子さんの夏休みの宿題を手伝ったことによる。作品をプロに見せたところ大きく評価された。さらにイベントで作品を展示すると、やはり大...
2021.02.25
『税務署は見ている。』などの著書で知られる元国税調査官税理士の飯田真弓さん(56)は、一般社団法人日本マインドヘルス協会代表理事だ。かつて飯田さんは税務署に勤めながら、放送大学で心理療法を学んだ。ボランティアでカウンセリングを行ったところ、長期休職していた人が1回の参加で職場復帰を宣言したことがカウンセラーになるきっかけの一...
2021.02.12
コロナ禍でテレワークが推奨される影響なのか、東京都から近隣自治体に住民が転出する動きが目立つという。近隣自治体では転入者が増え、この1月、埼玉県は全国一の転入者数と報じられた。理由については、色々な分析が可能だろうが、ここでは埼玉に移住・起業する人への支援策に注目してみたい。 以前本連載でも報じたように、埼玉県には県内対象...
2021.02.04
昨年11月、日本政策金融公庫総合研究所が発表した「2020年度新規開業実態調査」には、開業まもない事業者の実態が示されている。 新型コロナウイルスの影響はどうであったか。同調査によると、マイナスの影響を受けたと回答した開業者は、調査時点で約80%に上る。その中でも影響が大きかったのは「飲食店・宿泊業」(97・4%)、「教育...
2021.01.28
定年起業を念頭に置いて、「今年こそは何か資格を取得しよう」と考える人もいるだろう。資格Times(株式会社ベンド運営)が実施したアンケート「2021年度取得を目指している資格」によると、1位は「FP(ファイナンシャル・プランナー)」となった。2位は「宅地建物取引士」、3位は「社会保険労務士」、4位は「行政書士」と続く。同調査...
2021.01.21
井上義之さん(63)は、大手メーカーを定年退職し精力的に音楽活動を展開している。井上さんは昭和40年代に流行したグループサウンズ(GS)に大きな影響を受け、退職後は当時GSのメンバーだった方たちと一緒に、もう一度GSサウンドに光を当てたいと考えていた。55歳ぐらいから、その夢を具現化しようと、会社の中の音楽関連部門に移動を申...
2021.01.14
2020年はコロナで明け暮れた。年も改まり、定年起業に挑戦する人はどのような心構えで動けばよいのか。シニア起業専門の銀座セカンドライフ代表取締役片桐実央さんに、21年の展望を伺った。 まず、コロナ禍以降シニア起業をめざす人の動きはどうなのだろうか。 「一括りにはできませんが、『急いで起業する必要はない。慌てずじっくり考え...
2021.01.08
コロナ禍以降、都市部を離れて生活したいという声が増えている。本連載では、地方に移住しての働き方を紹介してきた。しかし地方で地域に貢献したくても、現在の仕事を辞めてまで踏み出せない人が多いのではないか。そこで注目されるのが、複業として地方で働くという選択肢だ。 複業マッチングプラットフォームを展開する株式会社Another ...
2020.12.24
「55歳から小ビジネスで稼ぐ!教科書」(辰巳出版)を出版した銀座セカンドライフ代表取締役片桐実央さんにお話を伺った。定年後、小ビジネスを始めようと思っても、ビジネスのアイデアが浮かばない人も多い。 「私がシニアの方から相談をお受けする場合にも、自分のやりたいことや経験値が、小ビジネスのアイデアに結びつかないという悩みを持つ...
2020.12.17
定年後は、「本を書きたい」「メディアにコラムを連載したい」などと考える読者もいるだろう。もちろん定年を待たずに副業で行っても、あまり問題にされないのが著作活動だ。物書きを始めるためのステップとして、ブログなどを書くのが一つの方法だろう。 しかし、せっかく物書きへのステップとして始めるなら、自分が書いたブログ、それ自体で収益...
2020.12.10
佐藤晋一さん(61)は日本年金機構を定年退職し、奥さまが立ち上げた事業「かがやき相談室」(株式会社輝きLAND)に合流した。佐藤さんは39歳の時に大腸がんを宣告され、以来7回ものがん宣告を受けながら、責任ある立場での仕事と治療を両立させてきた。そして、定年退職まで勤め上げることができた。奥さまは一緒に仕事をしたいと待ち望んで...
2020.12.03
早くから複業を認めてきたサイボウズ株式会社では、多くの社員が複業に従事している。しかし、若手はともかくミドルシニア世代の複業事情はどうなのか。実際に複業を行っているサイボウズ株式会社チームワーク総研コンサルタント松川隆さん(48)に話を聞いた。 当初、松川さんは複業という言葉にピンと来なかったという。会社員は本業に全力で打...
2020.11.26
ひと昔前までは会社員の副業というと、後ろめたい響きがあった。しかし、政府による呼びかけもあり、積極的に副業・兼業(複業)を認める企業も増えてきた。そんな中、早くから社員の複業を認めてきた企業がサイボウズ株式会社だ。広報の山見知花さん(27)に話を聞く。「サイボウズは2012年から複業を解禁しました」(山見さん) 現在、会社...
2020.11.19
定年後の起業においては、固定費をできる限り抑えたい。その固定費の多くを占めるのが事務所家賃とその運営費だ。本連載でも、新たに事務所を借りるよりコストが抑えられる、レンタルオフィス活用を紹介してきた。 しかしウィズコロナ時代において、出社する場所じたい不要ではないかと考える人もいるだろう。そんな人には、レンタルオフィスよりさ...
2020.11.12
定年、その前の役職定年が近づくミドルシニア世代読者には、新たな活躍の場を探そうとする人も多いだろう。しかし企業はコロナ禍で大きなダメージを受け、その採用環境はきびしい。 以前、お話を伺った転職支援のプロ人事コンサルタント、天笠淳さん(53)は、「まったく凍り付いています」と話す。新しい活躍の場を得るために、ミドルシニア層の...
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