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2015.12.21

【定年起業への挑戦!】夢を形にするために研究所を設立

 いま、人工知能の技術が大きな話題になっているようですね。秋山完二さん(57)は若い時から人工知能に魅せられ、その研究を続けたいと考えていたそうです。

 大学を出て大手システム会社に入社し、SE、プログラマーとして働くうちに人工知能のプロジェクトに携わることができたのですが、会社の意向でそれは継続されませんでした。その後、大手システム会社を辞し、41歳の時に『意識』の研究をするために大学院に入り直します。

 小さなソフト会社に入社して、それからはソフト関連の仕事を続けるのですが、ずっと胸には人工知能の研究への熱意があったのです。

 「私が研究しているのは人工知能の『意識』についてです。『意識』とはいったいどこから来るのでしょうかということです」(秋山さん)

 現在も秋山さんの本職はシステム開発であり、主な収入はそこから得ていますが、長年の夢だった人工知能の研究を形にしたいと、今年1月に株式会社意識原理研究所を設立しました。

 わたしは「ゆる起業」を推奨しています。ずっとやりたかったことを形にしたいとシニア起業を考える方は多いのですが、夢をかなえるために大きな投資を行ったり、大きな売り上げ目標を立てたりするのではなく、秋山さんのように基本となる収入は別に得て、夢を形にするための法人をつくり、ライフワークとして取り組まれるのも素晴らしいスタイルだと思います。

 「人工知能の研究開発がメーンですが、こんなスマホ用のアプリなんかも作っているんですよ」と秋山さんは笑いながら、そろばんのアプリをスマホで見せてくれました。秋山さんの研究が大きく花開くときもそんなに遠くないのではないかと思います。 (取材・構成:藤木俊明)