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2018.02.19

【定年起業への挑戦 実践編】読者立案のビジネスプランが優秀賞に

 定年起業にチャレンジ中の読者、海老名要一さん(64)の立案したビジネスプランは、神奈川県主催の「かながわシニア起業家ビジネスグランプリ2018」の「プラン部門優秀賞」を受賞した。

 プラン部門の募集対象は、おおむね55歳以上で、神奈川県内で1年以内の起業を予定している人、もしくは神奈川県が実施している「かながわシニア起業セミナー」または「かながわシニア起業スクール」の受講者となっている。プラン部門の応募者の中から優秀賞に選ばれたのは3人。そのうちの1人になったことで「正直びっくりしている」と海老名さんは語る。

 その表彰式が2月7日、パシフィコ横浜アネックスホールで開催された。基調講演に立ったのは、子供の職業・社会体験施設「キッザニア」を運営するKCJ GROUPの住谷栄之資社長。住谷氏は61歳の時に起業したシニア起業家の代表格だ。住谷氏は自らの経験談をもとに現在の社会課題についてもわかりやすく語り、会場では熱心にメモをとる聴衆の姿も見られた。

 その後、すでに起業している「ベンチャー部門」の受賞者3人と、海老名さんを含む「プラン部門」の受賞者3人によるプレゼンテーションと表彰式が行われた。プラン部門のベストプラン賞に輝いたのは、平沼芳彩(ほうさい)氏の「箸使いイベントの実施と子ども向け箸の製造・販売」、同部門奨励賞に輝いたのは大友規益(のります)氏の「高齢者とその家族向け安全運転講座の開講」。社会課題の解決に向けて、それぞれ新鮮な切り口でのビジネスプランを観客に説明した。

 海老名さんは「NPO向けICTを活用した広報セミナーの開催」のビジネスプランを披露した。これまでのボランティア経験で気づいた課題をITで解決したいというプランだ。

 大会場の観客の前で落ち着いてプレゼンテーションする姿には起業家としての雰囲気が漂っていた。その点を指摘すると、海老名さんは「昨年から起業スクールなどで研鑽(けんさん)を積み、夕刊フジ定年起業応援サロンを利用して資料を練り上げてきた成果でしょうか」と控えめに語ってくれた。半年以上におよぶ努力はこうして実を結んだのだ。(取材・構成 藤木俊明)