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2016.01.27

【片桐実央のゆる起業のススメ】起業の際、どんな印鑑がふさわしいか

 イベントやセミナーなどに講師や司会を派遣する事業を始めたい女性(48)がいました。法人を設立するためには印鑑が必要と言われ、購入しようとしました。しかし、印鑑の種類はいくつかあるため、どのように使い分けたら良いのか悩んでいました。今回は起業に使う印鑑の種類についてご説明します。

 起業する際に、印鑑を作成する方は多いです。印鑑は、街の文具店や専門店などの店舗のほか、インターネットの通信販売サイトで購入することができます。機械で彫られたものもありますが、こだわって有名な印章彫刻技能士に作ってもらう人もいるでしょう。主に事業に使う印鑑は、次の3本です。

 (1)実印(丸印が一般的) 個人の場合は、住民登録をしている市区町村に登録している印鑑のこと。法人の場合は、設立時に法務局に登録した印鑑のことです。実印は、法律上の権利・義務の発生を伴うので、とても大切です。役所などで取得した印鑑証明書には印影が記載されます。

 実印に彫刻しなければならない文字に指定はありませんが、法人の場合、印影の外枠には会社名が、内枠には、「代表取締役印」など役職名が入っているものが多いです。個人事業主の方は、個人の実印を事業に使う方もいますが、実印とは別に、ビジネス用に屋号を彫刻して用意する方もいます。

 (2)銀行印(丸印が一般的) 銀行に登録した印鑑のことです。実印との兼用も可能です。分けていた方が経理担当者に実印を渡さずに済み、銀行印だけを預けるということもできるので、2本用意する場合が多いです。

 実印と銀行印の見分けがつかなくなることも多いので注意が必要です。印鑑にシールを貼るなど工夫して保管しましょう。

 (3)角印(四角い印) 四角の中に、屋号や会社名などを彫刻します。領収書や見積書、請求書に捺印(なついん)する印鑑となります。個人事業主の方も角印を作ると便利です。角印は登録の義務はなく、法的な効力もありません。いわゆる認印になります。

女性は、3本の印鑑を購入し、起業の準備を進めています。