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2013.08.27

再チャレンジで出版社立ち上げ “起業”をテーマに展開

平成出版株式会社(http://syuppan.jp/)代表の須田早(すだ・そう)さん(57)は2度目の起業です。20代のころ、人気出版社でキャリアを積んだ須田さんは、30代で出版社を立ち上げて独立。ヒットシリーズを生み出し、年商20億円をたたき出して出版界の風雲児と言われました。しかし、銀行の貸し渋りで経営につまずき、会社を閉じることになりました。

その後、フリーランスでいろいろな仕事を手がけていましたが、ある時、知人が自費出版した本を見せられ、その本のつくりのいい加減さに驚きました。調べてみると、かなり高額な料金を取っていることもわかりました。須田さんは「質のいい本をできるだけ安価に作ることはできないか?」と思い、2度目の起業を決意したそうです。

ところが、金融機関は再チャレンジ者に冷たいのです。資金のない中の船出に加え、出版希望者を探すのも一苦労でした。

そこで須田さんは、「銀座セカンドライフ」(http://ginzasecondlife.co.jp/、(電)03・3545・1765)の会員になり、代表の片桐実央さんと事業戦略を練りました。「やはり、差別化戦略が大事だと感じました。『起業をテーマにした出版』というブランディングがよいのではないですか、と須田さんにアドバイスしました」(片桐さん)

その差別化プランに賛同した須田さんは、片桐さんから紹介を受けて、銀座セカンドライフ会員の中で書籍を出したい人の出版を100万円以下で実現。何冊かが日の目を見ることになりました。「起業テーマの本は大きな書店でも扱ってもらいやすく、実績ができたので事業がやりやすくなりました」(須田さん)

須田さんは平成出版独自の方式として「CP出版方式(企画協力出版)」をうたい、事業を展開しています。「須田さんは低価格で全国の書店に出す自費出版、という点にポイントを置いたことで、事業が回り出しました」(片桐さん)

そんな須田さんは、熟年起業希望者にこうアドバイスします。

「冷静に考えてみると、起業して成功するのは、若いころに深くたずさわった業界または商品にあるのではないでしょうか。ただ、変化の激しい時代ですから、若いときのままのイメージで起業すると失敗するでしょう。やはり時代に合った何かプラスワンの要素を加える必要があると思います」