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2016.04.27

【片桐実央のゆる起業のススメ】どの事業で起業するか

 語学が堪能な女性(42)から相談を受けました。「やってみたい事業がたくさんある。どれがうまくいくか教えてほしい」。まず自分1人でできるのが通訳や翻訳の仕事。それ以外にも主婦を集めた交流の場を開設したい。また、最近凝っている天然石の手作りアクセサリーも評判が良く、通販サイトで売りたいとのことでした。起業アイデアが豊富で迷う方は女性に多い傾向があります。今回はアイデアを絞る方法をお伝えします。

 やってみたい事業が絞れないときは、それぞれについて次の5つを軸に検討し、ビジネスプランを立てると、事業の具体像や実現可能性が見えてきます。

 (1)商品・サービスの決定 何を売るのか、商品をどれくらい用意できるか、サービスならどれくらい依頼をこなせるか、などを具体的に考え、自分の強みが生かせるように決めましょう。

 (2)ターゲットの明確化 誰に売りたいのか、どれくらいニーズがあるかを明確にします。女性の場合、通訳・翻訳なら海外と取引する企業、それも自身の興味や経験が生きる業種なら、より専門的な商談もこなせます。

 (3)販売、宣伝方法 実店舗か、ネット販売か。自身で売るのか、外部に委託して売ってもらうのか、といった販売ルートや原料調達方法の他、宣伝、営業方法について検討します。

 (4)起業時の資金 最初の3カ月間にかかる経費を洗い出します。まず何が必要か、それにどの程度お金をかけるかをシミュレーションしてみましょう。自身で用意できる資金で足りなければ、金融機関の融資を検討します。

 (5)売り上げと利益の予測 見込める売り上げと利益を現実的に予測します。起業1年目の赤字は仕方ありません。ただ、向こう3年でそれまでの赤字分を回収する見込みが立たなければ、そもそも事業を始める価値があるのかを見直す必要が出てきます。

 女性はアクセサリー販売はネット通販のノウハウが十分ではなく、主婦の交流の場作りは、場所を確保するための資金が足りないことに気づきました。一方、通訳・翻訳はビジネスプラン上の5項目をクリア。すぐに始めることにしましたが、他の事業についても引き続き、チャンスを見つけられるよう準備するつもりだそうです。