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2017.04.05

【片桐実央のゆる起業のススメ】カブトムシを飼育販売する

 カブトムシを幼虫から育てて、成長したタイミングで販売を考えている男性(52)がいました。幼少期にカブトムシが好きで、自宅に飼育スペースを確保できるので起業を考えました。夢は、自宅をショールームにして、毎年夏に雄雌のペアを5000セット販売することです。今日は、カブトムシの飼育販売で起業する方法についてお話しします。

 ■販売計画を立てる カブトムシの寿命から考えても、自宅での直接販売だけでは、1シーズンに5000セットを達成するのは難しいです。そのため、ホームセンターなどの販売店経由で顧客に販売するという方法も検討するといいでしょう。その際、月別の販売計画表を作成しましょう。直販の場合は、通販と自宅ショールームでの販売予定数を、販売店経由は、販売店別に数字を入れましょう。これは計画と実績の差異を確認するためでもあります。計画に基づき飼育・生産して、次回以降に飼育ロスを減らすための大切な表です。

 ■委託販売 販売店経由の場合は委託販売がお勧めです。店側は購入して在庫にするにはリスクがあります。ですが、委託販売の場合、店側は売値から店の販売手数料を引いて、残金をカブトムシ業者に支払います。売値3割ほどの販売手数料が相場です。

 ■法人化 販売店と交渉するためには、起業形態を個人事業主ではなく法人にした方がよいでしょう。販売店の多くは法人です。継続的な取引のために、信頼が得やすい法人で起業するのがお勧めです。また、事業規模を拡大する場合、金融機関からの融資も受けやすいでしょう。

 ■営業 販売店にはカブトムシを取り扱うメリットを伝えましょう。また、カブトムシを購入したい顧客からの問い合わせにも、しっかり対応する必要があります。飼育方法のリーフレットを作成したり、販売店でデモンストレーションを行ったり、販売店のニーズに合わせて必要な支援をします。また定期的に訪問し、販売店のニーズを聴く姿勢が必要です。
 男性は、まず小規模な学習塾の入り口にカブトムシの観察ケースを置かせてもらい、販売の実績を作りました。今後、カブトムシを委託販売できる店を増やす予定です。