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2016.09.02

【定年起業 私の事業計画書】かぎ針1本での女性自立を(前編)

フィリピンでフェアトレードのバッグ作り

 
関谷里美氏(64歳)=写真= は、フィリピンの女性たちに手編みのバッグ作りを指導し、その製品に公正な対価を支払うこと(フェアトレード)で恵まれない立場の女性たちの自立支援を進めている。


 私は東京・青山で25年雑貨店を営んでいました。2010年の初め、そのお店を閉め、フィリピンに旅行したのです。その時に現地の女性たちが非常に安い賃金で働く事を余儀なくされていることを知りました。日本に帰ってきてからもそれが頭から離れず、地産の天然素材・ラフィアを使用した編み物の技術指導を行い手編みのバッグを作ることで雇用を創出し、
出来上がったバッグを日本で販売すれば、彼女たちの自立を支援できるのではないかと考えました。
最初は苦労ばかりでしたが、ビジネスパートナーとなる女性とも知り合うことができ、何度も現地に通い女性たちにトレーニングをしました。品質の確立とバッグの供給見通しがついた、2011年に株式会社スルシ(http://www.sulci.co.jp/)を立ち上げました。
デザインを提供し、編む技術の指導を行いましたが、時間や納期を守らないなど、ルーズなところもあり、ビジネスとしての厳しさを教えるのは大変でした。人はとてもいいのですけどね。2012年夏、都内の百貨店でスルシィ・ラフィアバッグデのビュー展をし、その後も毎年、三越や高島屋、伊勢丹などの百貨店で販売させていただいています。お陰様で売り上げは伸びています。
ラフィアで作るオリジナルバッグは夏向きで夏季までは編み子さんたちも大忙しです。農閑期は次シーズンの新作とファッションメーカーやセレクトショップからのOEM製作に充てています。オリジナル商品とOEM商品の二本柱で年商2000万円を直近の目標にしています。

ようやくフェアトレードの仕組み作りを果たした関谷氏。これから行っていきたいことなどを後編に伺おうと考える。(藤木俊明)


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企画協力・銀座セカンドライフ
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